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2017年8月13日 (日)

安倍政権は平和憲法に違反した政策を実行している:あなたはどこの国の総理なのか?=第767号

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 72年前、アメリカ軍が原子爆弾を広島に1発、長崎にも1発を投下した結果、広島と長崎に住んでいた約20万人もの人々が亡くなった。そして、このたった2発の原子爆弾の投下により、いまだに放射線の後遺症に苦しんでいる人もいる。

 そんな非人道的な大量破壊兵器ゆえに、この兵器はこれまで使用されてきていない。しかし、ロシアが7,000発、アメリカが6,800発、フランスが300発、中国が300発、英国が215発、パキスタンが140発、インドが110~120発、イスラエルが80発、北朝鮮が~20発ほどの核弾頭を有していると言われている。

 言わば「核の使用をちらつかせる脅し」として、核兵器が開発され(小型化など)保有されているのが現状だが、現在の北朝鮮とアメリカの指導者の発言や行動を見たり聞いたりしていると、ふたたび核兵器使用の心配が増してきている。

 そのような状況の中で、「核兵器のない世界」の実現を目指して、先月の7月に国連に加盟する193ヵ国中、122ヵ国の賛成により「核兵器禁止条約」が採択された。しかし、この条約には「核兵器の開発、実験、製造、生産、取得、保有、貯蔵、移転、使用、使用をちらつかせる威嚇などの禁止」の項目が含まれており、上述した核保有国9ヵ国と「核の傘」に依存する国などは、今年の3月から始まったこの条約交渉会議に参加しなかった。

 なんと、世界で唯一の被爆国である日本政府も「アメリカの核の傘」に依存していることからか、この交渉会議への不参加を表明し、この条約を承認していない。

 先日の8月9日、長崎の被爆者代表が安倍首相に「あなたはどこの国の総理ですか。私たちをあなたは見捨てるのですか」と述べたのは、唯一の被爆国として核保有国と非保有国の「橋渡し役を果たす」と発言していながら、条約交渉にすら参加しなかった日本政府に対する怒りだったと思われる。

 以上、前置きが長くなってしまったが冒頭の写真にあるように、平和憲法の解釈において、安倍政権はこれまでの日本政府が守ってきた「専守防衛」の考え方を180度転換した。つまり、2014年に「自分の国が攻撃されていなくても、密接な関係がある他国が攻撃された場合にも武力で反撃できる」という「集団的自衛権の行使容認」の閣議決定をして、2016年にはその閣議決定の内容を法律化した「安保法制(戦争法)」を国会で強行採決した政策に対して、私はこれは憲法違反の内容であると思っている。そして、上記の被爆者と同じように安倍首相に「あなたは二度と戦争をしないと決意した平和憲法を持つ国の総理ですか?」と怒りを込めて問いただしたくなった。

 なお、日本の安全保障に関しての私の考え方は、これまで本ブログでいろいろ書いてきたが、以下に第429号(2015/6/16の一部を引用する。

  私の「国家としての武力行使の許容範囲」の考え方は、以下の通り。

 私は、自国(日本)に相手が武力攻撃して来て自分たちの命を脅かすようならば、武力で戦うことには反対しないし、自分もそれなりの抵抗運動に参加し、武力闘争にも参加する覚悟はある。それは、いわゆるレジスタンス運動の範囲内でだ。

 しかし、他国に出かけて行って、武力を使うことには反対する。その他国の政府の要請や承認があったとしてもだ。

 他国の状況はそこに住んでいる人たちにより様々であり、その国の政府と対立している勢力もいるだろうから、そのような状況の中によその国の人・組織が武力をもって参加すれば、その国の人の命を奪うこととなり新たな憎しみを生みだし、問題を複雑にしてしまうだろう。

 つまり、新たなレジスタンス運動や武力組織の活動を生みだすことになる(イラク戦争の結果、今のイスラム国を生みだしたように)。だから、よその国の内政に武力での干渉をすべきではない(「世界の警察」と言われていたアメリカは、新たな憎しみや武力勢力を生みだし拡大させてきた)。

 上述した考え方から言えば、「原則として、自国の領域・領空・領土以外では国としての武力を行使しない」ということだ。つまり、他国から核ミサイルが飛んできても迎撃ミサイルで対応する武力装備の必要性は認めるが、他国の軍事基地をねらうまでは認めない。これが原則であり、万が一、実際に攻撃を受け日本国内に被害があったとしたら、国際機関(国連など)や関係国に働きかけ認められるようならば、例外として専守防衛の範囲内での武力行使は実施可能と思うが、できる限りの外交努力をした上でだ

 あと、もう1つ「徴兵制」に関しての問題では、私は基本的に賛成だ。その制度のあり方に関しては、今はまだここで言えるほど考えていないが、国が専守防衛の考え方を持ち、他国の領域・領空・領土に武力行使をしないことを前提にするならば、基本的には認める立場だ(その前提がなければ、反対)。

 なぜなら、アメリカがこれまで起こしてきた戦争の中で、ベトナム戦争とイラク・アフガン戦争とでのアメリカ国民の反応を比較してみるとその違いを感じるからだ。

 まず、ベトナム戦争では当時アメリカでは徴兵制度があり、若者の多くが徴兵された。その中には親が政治家である若者たちも含まれており(州兵に志願して徴兵逃れをしたブッシュ大統領のような者もいたようだが…)、ベトナムに派遣されていた(実際は黒人30%、白人10%と言われている?)。これはイラク戦争やアフガン戦争の時とは異なっていて、希望入隊ではなく強制的に入隊させられ、これを拒否すればボクシングチャンピオンだったモハメド・アリのように「国民の義務を怠った」と裁判で罰せられ、すべての権利を奪われ、生活が追い込まれるはめになった。しかしそれにもめげず、ベトナム戦争の不当性を訴えて拒否したのはさすがだった。当時はこのモハメド・アリのように、多くのアメリカ人に「ベトナム戦争には死をかけて戦う意味があるのか?」が真剣に問われていて、ベトナム反戦運動が広がり、ある意味ではこの反戦運動によりアメリカは敗れた面があった。

 ところが、イラク戦争やアフガン戦争では希望入隊であり、入隊すれば各種の恩恵が受けられる制度から貧困層の若者が多く入隊するシステムに変わった。だから、富裕層や一般の若者・家庭にとっては「その戦争が、死をかけて戦う意味があるのか?」を真剣に問われることもなく、マスコミの報道の下(アメリカ政府からの情報に偏った)での情報に騙されてしまい、反戦運動も弱く、「大義なき戦い(イラクには大量破壊兵器はなく、アルカイダとの関係もなかった)」を許してしまい、いまだにイスラム国との戦いにアメリカ政府は苦しんでいる。ベトナム戦争で徴兵逃れをしたとうわさされているブッシュ元大統領が、こんなバカげた戦争を引き起こし、世界の人々に多大の損害を与えているのに、アメリカ国内での非難はそれほどでもないことから(他人ごとに考えている)、やはり徴兵制は「戦争が人を殺し、物を破壊して、また殺され、壊されるものだ」と考えるためには必要なのかもしれないと思うようになった。

 なお、他国での戦いにおいて、そこに戦う意義や正当性があるならばまだしも、それが疑問視されているならば、派遣された兵士は自国に帰れば「己の死をかけた戦い」が正当に評価されず、ただでさえ自殺や精神的な症状に陥る兵士が一般の人より多いのに(過度のストレスにさらされてきたゆえに)、その比率は倍増するだろう。

 今度の「戦争法案」に反対する人が多い中で、万が一この法案が通り、自衛隊が海外に派遣されたならば、上のような状況は起こるだろう。その直接の被害者は自衛隊員とその家族だ。この法案に賛成した議員らは、直接関係ないツラをして、今のアホなブッシュのようなふるまいをしているだろう(大邸宅でノウノウとした生活をしているようだ)。日本の社会がこんな状況になることは許せない。「戦争法案」は廃案にすべきだ。

 以上が長い引用だったが、今もその考え方は変わらない。ともかく、安倍政権は憲法99条と憲法9条に違反した行為をしており、怒りを感じている。

第767号のことば

・ここでも、<第429号のことば>を以下に引用します。

 忌野清志郎のエッセー集『瀕死の双六問答』より(私はまだ読んでないが…)。

 「地震の後には戦争がやってくる。

 軍隊を持ちたい政治家がTVででかい事を言い始めてる。

 国民をバカにして戦争にかり立てる。

 自分は安全なところで偉そうにしてるだけ。 」

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